血管壁に悪玉コレステロールが溜まるのでしょうか。
からだの中にリポ蛋白という電車が走っていると思って下さい。
その電車にはコレステロール、中性脂肪がたくさん乗っています。
さあ、出発!
リポ蛋白(VLDL)がからだの中を走りだしました。
そして駅に到着するごとに降りたいよ~と言っている中性脂肪が降ります。
中性脂肪はあまったエネルギーを体内に蓄えるので、いろいろな駅で降ります。
その時にリパーゼという脂質を分解する役割をもっている物質が降りてきた中性脂肪に触れることで、3倍の遊離脂肪酸に変わり、エネルギーとして蓄えられます。
少なくなってきたリポ蛋白は小型(IDL)の電車に変わっていきます。
ラッシュアワー状態から抜け出ました。
次第にその電車の中から中性脂肪が減ってきて、コレステロールだけになってきます。
LDLの電車に変更。
そしてその電車はLDL受容体というゲートを通らなければなりません。
ところが、何らかの理由で、このコレステロールが過剰になっているとこのゲートを通り抜けるのに時間がかかってしまいます。
待ちくたびれて電車の鎖がさび付き、ゲートを通り抜けることができなくなり、線路からはみだし、あちこちさまよい出します。
そして正しい路線からはみ出したLDL電車は血管壁内に入り込んでしまいます。
そこに異物侵入を感じたマクロファージという細胞が酸化したLDLを食べ始めます。
そのLDLはマクロファージの攻撃によって壊され、中のコレステロールが周囲に散らされます。
この散らされて壊れた電車(リポ蛋白)や散らされた細胞が集まり、お粥のようにじゅくじゅくした固まりが血管のあちらこちらでできます。
この固まりをアテローマと呼んでいます。
このアテローマにはLDLコレステロールが含まれています。