この 「1カー」 はシボレー・ブランドのキャバリエとして販売され、日本でも販売提携先のトヨタ・ブランドで一九九六年から「トヨタ・キャバリエ」として発売されたほか、
いすゞでも「アスカ」 として発売、またドイツでも傘下のオペル・ブランドで 「アスコナ」という名前で市場に送り出された。けんでんだが、日本で発売されたキャバリエは、メディア等で 「日本車キラー」 と喧伝されたものの、デザインや排気量等で日本の地域ニーズに合わず、アート引越センター累計販売台数は三万六二二八台にと
どまり、成功したとはいえない。 またとりわけ近年の新興国市場では、完成品における過剰な品質・仕様・性能はあまり求められない。むしろ庶民に手の届く価格帯に見合う、「そこそこの」品質・仕様・性能で、使い勝手の良い車種がボリュームゾーンとして求められる。東南アジアや南米、アフリカなど、地域によって求められる特性の差異も大きい。さらに広がりをみせる国際経営環境において、プラットフォームの共通化が今後どこまで有効であるか、興味深い点である。